動きの速いDevOpsチームは、製品、プロジェクト、チーム間でのコラボレーションを安全かつ効果的に行うために、ブランチとバージョン管理を利用します。mablでは、ブランチでテストとフローの新しいバージョンを作成して、コアのテストスイートに影響を与えたり、他のメンバーの作業を妨げたりすることなく、テストとフローに個別の変更を加えることができます。
Gitを使ったブランチ機能に慣れている方は、mablでのブランチ機能は働きが異なり、テストとフローのバージョン管理を中心としたものであることに注意が必要です。
ブランチの仕組み
mablでは、ブランチ機能を使って特定のテストとフローの異なる複数のバージョンを扱えるようになっています。ブランチを作成すると、そのブランチにはブランチに保存されたテストとフローのバージョンのみが残ります。既存のブランチにテストまたはフローを明示的に追加するには、そのブランチで新しいバージョンを保存します。
バージョン管理
テストとフローの作成および編集を行うと、バージョン番号を通じて変更の追跡が行われます。テストまたはフローのバージョン履歴を確認するには、[Change History] タブをクリックします。
テストとフローのメタデータ (名前、説明、ラベルなど) は、バージョン管理の対象外です。これらの情報を更新すると、テストのすべてのバージョンに影響が生じます。
ブランチに保存したテストのバージョン履歴の表示
mablでブランチに保存したテストとフローに、独立したバージョン履歴は存在しません。テストまたはフローに変更を加えるたびに、ブランチに関係なく、グローバルにバージョンが増えていきます。このため、テストまたはフローのブランチごとの改訂履歴を見ることはできません。表示されるテストまたはフローのバージョンは、masterブランチまたは開発ブランチからの通しでの保存されたバージョンを表しています。
テストとフローの削除
テストまたはフローを削除すると、すべてのブランチから削除されます。誤って削除したテストまたはフローは、削除してから30日以内であれば、[アクティビティフィード] ([ワークスペース] > [アクティビティフィード]) から復元できます。
特定のブランチでテストまたはフローが実行されないようにする手順については、ブランチでのテストの実行に関する記事を参照してください。
テスト実行
ブランチを指定せずにテストを実行すると、master上の最新バージョンのテストとフローが実行されます。
ブランチでテストを実行すると、そのブランチの最新バージョンのテストまたはフローが実行されます。そのブランチにテストまたはフローがない場合、masterブランチ上の最新バージョンのテストまたはフローが実行されます。
変更のマージ
mablブランチをmasterにマージする際には、mablブランチが最初に作成された後にmasterに加えられた変更が誤って上書きされるのを避けるため、前もってステップや変数の競合を解決することができます。
ブランチの制限事項
- 再利用可能なスニペットはブランチに準拠していません。あるブランチでスニペットを更新すると、そのスニペットが使用されているすべてのブランチでそのスニペットが更新されます。ブランチのスニペットを管理するには、ワンタイムスニペットとして保存し、再利用可能なフローに配置します。
- ビジュアルテストのブランチ機能はサポートされていません。
- APIテストでは競合の解決はサポートされていません。
- mablデスクトップアプリケーションでは、ブランチをmasterにのみマージできます。mabl CLIでは、master以外のブランチを別のmaster以外のブランチにマージできますが、マージの競合の解決は行われません。詳細については、ブランチの管理を参照してください。
関連情報
ブランチの関連情報については、次の記事を参照してください。