有効な式

文字列テンプレート変数では、変数、ランダムデータ、数学的演算の結果を埋め込むことができる、さまざまな式がサポートされています。このガイドでは、文字列テンプレート変数でサポートされているさまざまなタイプの式の概要について説明します。

  • 変数
  • マクロ
  • ランダムデータ
  • 数学的演算
  • 高度な数式表現

有効な式の構文

式は、二重中括弧 {{ }} で囲みます。また、変数の先頭には @ 記号を付けます。有効な式の例を次に示します。

  • {{@username}}: username という変数の値を参照します。
  • {{alpha:6}}: アルファベット大文字と小文字が混在する6文字のランダムな文字列を生成します。
  • {{fake.name.firstName}}: ランダムな名前(英文名)を生成します。
  • {{(6 + 10) / 2}}: 6と10の和を2で割ります。
  • {{date}}: タイムスタンプを生成します。特定の書式の日付が必要な場合は、mablでの日付の操作を参照してください。

変数の参照

mabl変数を使用すると、文字列テンプレート変数内に変数を埋め込むことができます。

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mabl変数の構文

mablで変数を参照するための構文は、{{@変数名}} です。たとえば、"user_id" という変数を参照する場合は、{{@user_id}} と記述します。

[プロパティ] フィールドで、元の変数を追加する場所に {{@変数名}} と入力します。[現在の値] フィールドに、新しい変数のプレビューが表示されます。

新しい変数に名前を付けて、[OK] をクリックします。

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変数の参照の制限事項

データ駆動型変数環境変数では、変数の挿入はできません。つまり、これらの変数の値には、{{@他の変数}} のような、他の変数の参照を含めることはできません。

マクロ

マクロは、ランダムな文字列を生成するのに便利です。マクロには、文字タイプ、コロン、数字がこの順序で含まれ、数字は作成するランダムな文字の数を示します。以下は、文字列テンプレートに使用可能なサポート対象のマクロの表です。

マクロ説明
alphaアルファベットの大文字と小文字{{alpha:3}}
alphaLowerアルファベットの小文字 (a~z)abc{{alphaLower:4}}
alphaUpperアルファベットの大文字 (A~Z)ABC{{alphaUpper:5}}
digit数字 (0~9)123-{{digit:4}}
alnum英数字 (アルファベットと数字)random{{alnum:6}}

ランダムデータ

mablは、文字列テンプレートを使用して現実的なランダムデータを生成することもできます(現在は英文データのみ)。ランダムデータ式は、二重中括弧で囲み、"fake." を前に付ける必要があります。mablでは、式が {{fake.タイプ.サブタイプ}} という形式で記述されます。たとえば、ランダムな名字(英文)を生成するには、{{fake.name.lastName}} を使用します。

文字列テンプレートを使用してランダムデータを作成する方法を例で示します。

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ランダムな名前(英文)の作成

ランダムデータを作成するために一般的に使用される式のいくつかを次に示します。

想定結果の例
{{fake.name.firstName}}ランダムな英文名前"Garfield"
{{fake.name.lastName}}ランダムな英文名字(姓)"Larson"
{{fake.address.streetAddress}}ランダムな英文住所"840 Roberts Burg"
{{fake.address.city}}ランダムな英文都市名"Manteton"
{{fake.address.state}}ランダムな米国の州名"North Carolina"
{{fake.address.zipCode}}ランダムな米国の郵便番号"02160"
{{fake.address.countryCode}}ランダムな2文字の国コード"TN"
{{fake.company.companyName}}ランダムな英文会社名"Sawayn Group"
{{fake.phone.phoneNumber}}複数の形式のいずれかのランダムな電話番号 (国番号、内線番号つき)"1-968-628-9831 x738"
{{fake.phone.phoneNumberFormat}}### -###-####形式のランダムな電話番号"776-705-5652"
{{fake.lorem.text}}ランダムな文章"consequatur omnis neque"
{{fake.random.uuid}}ランダムなUUID"71bcc5d3-7f24-4b08-bcf8-f9b8e0d6d913"
{{fake.finance.amount}}ランダムな金額"17.78"

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ご注意:

英語のロケールのみがサポートされています。

数学的演算

mablは、文字列テンプレート内で基本的な数学的演算を実行し、結果を新しい変数に保存したり、既存の変数を上書きしたりすることができます。式の作成は、正しい結果を得るために重要です。

評価対象の数式は、二重中括弧で囲む必要があります。文字列テンプレートで有効な数式を作成する方法を次の例で示します。

数式の評価 (括弧・指数・乗除・加減) の優先順位は、PEMDASルールに基づきます。

  • 例: {{5 + 3 / 2}} は6.5と評価されます。

数学的演算を特定の順序で評価するには、括弧を使用します。

  • 例: {{(5 + 3) / 2}} は4と評価されます。

数学的演算と "$" または "%" 記号を連結することができます。

  • 例: ${{(5 + 3) / 2}} は$4と評価されます。

変数のマクロの出力が数値の場合、マクロの出力数値とそれ以外の数値を数学的演算で処理することができます。

  • 次のスクリーンショットは、数学的演算内で digitマクロ を併用する例を示しています。ここではマクロが評価され、さらに100が加算されます。

  • 変数の値が数値の場合、その数値を使って数学的演算を行うことができます。次のスクリーンショットの例では、変数の数値を2で割っています。

高度な数式表現

mablは、数式の数値結果を特定の書式にする特定の関数もサポートしています。サポートされている関数は次のとおりです。

  1. round(数値, 小数点以下桁数) - 数学的演算の結果を小数点以下で指定された桁数に丸めます。

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JavaScript浮動小数点精度

浮動小数点数の格納方法に起因する丸め誤差のため、0.1 + 0.2 === 0.3 のような算術式はfalseを返します。これを解決するには、結果を丸めて、round(0.1 + 0.2, 1) または (0.1 + 0.2).toFixed(1) のように指定する必要があります。

  1. abs(数値) - 数値(もしくは数学的演算) の絶対値を返します。
    例: {{abs(-6)}} は6と評価されます。

  2. randomInt(最小値, 最大値) - 最小値以上、最大値未満のランダムな整数を返します。
    例: {{randomInt(0, 11)}} は、0~10のランダムな整数を返します。


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