Jira Serverインテグレーション

Jira ServerおよびData Centerエディション用のmablインテグレーションを利用することで、ソフトウェア開発チームには以下のようなメリットがあります。

  • スクリーンショット、DOMスナップショット、ネットワークアクティビティ (HAR) ファイル、テスト失敗の時点からのChromeパフォーマンストレースなど、mablテストの結果から直接Jiraで課題の詳細を取得できます。
  • テストのすべてのステップから収集されたスピードインデックスを含むmablの包括的な診断データにより、報告された課題をJiraで迅速にトリアージできます。
  • mabl CLIを使用して、失敗したテストをローカル開発環境で簡単に実行し、課題の再現、デバッグ、修正をより迅速に行うことができます。
  • 両方のシステムで、Jira課題からmablテストへ、またはその逆方向に、すばやくトレースできます。

インテグレーションのセットアップ

セットアップワークフローでは、以下のような重要なステップを実行します。

  • mablアプリケーションでJira Serverインテグレーションを作成する。
  • Jira Server/Data Center用のmablプラグインをインストールする。
  • Jiraインスタンスでmablプラグインを設定する。これには、ファイアウォールの設定も必要になる場合があります。
  • 失敗したmablテストの結果からJira課題を作成して、すべてが機能することを確認する。

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インターネット接続

Jiraインスタンスがファイアウォールの内側にある場合、インテグレーションが機能するためには、ポート443 (HTTPS) 経由でapi.mabl.comへの送信 (エグレス) 接続を確立できることを確認する必要があります。また、既存のWebプロキシを使用するようにmablプラグインを設定することもできます (後述のネットワーク設定情報を参照)。セキュアな設計により、インテグレーションが双方向で機能するために他のインターネットアクセスを必要とすることはありません。

mablアプリケーションでのインテグレーションの作成

mablワークスペース用のインテグレーションをセットアップするには、まずmablアプリケーション > [Settings] > [Integrations] に移動して、Jira Serverの [SETUP] をクリックすることをお勧めします。

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mablアプリケーションから利用可能なインテグレーション。

画面の指示に従って、mablでインテグレーションを作成します。これにより、Jira側で設定を行うために必要なインテグレーションIDAPIキーが生成されます。

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mablアプリケーションのJira Server/Data Center設定

Jiraへのmablプラグインのインストール

Jira用のmablインテグレーションは、Atlassian Marketplaceから入手できます。Jiraユーザーは、インテグレーションを設定するために以下の権限が必要となります。

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Jiraの権限

Jira管理者: mablプラグインのインストールを実行するために必要で、mabl Jiraユーザー (ユーザー名: com.mabl.jira) も作成されます。このユーザーには、mablとJiraの間で課題の同期 (作成や更新など) を行えるように、インテグレーションが有効になるすべてのプロジェクトのプロジェクト管理者権限も付与する必要があります。

プロジェクト管理者: 特定のプロジェクトのmablインテグレーションを有効/無効にするために必要です。

このインテグレーションでは、mablという名前のJiraユーザーとして課題を作成します。このユーザーに、設定されたプロジェクトで [Create Permission] 権限があることを確認してください。

Jiraインスタンス用のmablアプリケーションをインストールするには、以下の手順を実行します。

  1. 管理者としてJiraインスタンスにログインします。

  2. 管理ドロップダウンをクリックして、[Add-ons] を選択します。
    [Manage add-ons] 画面が読み込まれます。

  3. ページの左側で [Find new apps] または [Find new add-ons] をクリックします。

  4. 検索機能を使用して、「mabl for Jira」を見つけます。
    結果には、Jiraインスタンスと互換性のあるアプリケーションのバージョンも表示されます。

  5. [Install] をクリックして、アプリケーションをダウンロードし、インストールします。

これで、インストールはすべて完了し、インテグレーションを設定する準備ができました。

Jiraでのmablプラグインの設定

Jira管理者として、Jiraの [Manage add-ons] または [Manage apps] ページに移動し、左側のサイドバーにある [mabl Settings] リンクをクリックして、インテグレーションの設定を行います。少なくとも、特定のmablワークスペースに対して、Issue TrackerタイプのインテグレーションIDAPIキーを提供する必要があります。これらを取得する方法については、上記の「mablアプリケーションでのインテグレーションの作成」セクションを参照してください。

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Jiraでのmablプラグインの設定

複数のmablワークスペースで動作するようにプラグインを設定するには、APIキーとインテグレーションIDを追加して、[Save] をクリックするだけです。この処理を必要な数のワークスペースに対して繰り返します。

ネットワーク設定
インターネットへの接続にWebプロキシを使用している企業の場合は、mablプラグインを設定することで、既存のプロキシ設定を使用してmablクラウドに接続することができます。

インテグレーションが機能するためには、Jiraインスタンスまたは設定済みプロキシのいずれかが、ポート443 (HTTPS) 経由でapi.mabl.com (IP 172.217.12.147) への送信 (エグレス) 接続を確立できる必要があります。また、既存のWebプロキシを使用するようにmablプラグインを設定することもできます。セキュアな設計により、インテグレーションが双方向で機能するために他のインターネットアクセスを必要とすることはありません。

mablプラグインは、数分ごとにmabl APIをポーリングして、新しく作成された課題に関する更新情報をmablから取得し、Jira課題のステータスなどの更新情報をmablに送り返そうとします。

Jiraプロジェクトの設定
プラグインのインストールとネットワークの設定が完了したら、どのJiraプロジェクトがインテグレーションを使用するのかを設定し、mablユーザーがmablでJira課題を作成するときに、それらのプロジェクトを選択できるようにする必要があります。これを行うには、各Jiraプロジェクトの設定に移動し、[Use in mabl] トグルを有効にします。

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Jiraプロジェクトをmablインテグレーションで動作するように設定する。

mablで動作するように設定されたすべてのJiraプロジェクトは、mablプラグイン設定ページに一覧表示されます。そこから、すぐにプロジェクトの設定を変更し、mablインテグレーションを無効にすることができます。

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mablで動作するように設定されたJiraプロジェクトのリスト。

すべてが動作することの確認

インテグレーションが期待どおりに動作することを確認するために、mablアプリケーションからJira課題を作成し、Jiraと同期されるまで1分待ちます。mablで課題を作成するには、以下の手順を実行します。

  • 失敗したテスト実行の結果を表示します。
  • ページの右上隅にある [More actions] メニューを開きます。
  • [Create Jira Server Issue] をクリックし、画面の指示に従います。

課題は、mablで「pending」ステータスで作成され、Jira側でmablプラグインによって同期されるまで、Jiraには表示されません。これには1分もかかりません。課題が同期されると、Jiraに表示され、mablでのステータスは「pending」ではなくなります。特定のテストに関連付けられた課題を表示するには、mablでそれぞれのテスト詳細ページの [Issues] タブに移動します。

mablからのJira課題の作成

ユーザーは、mablテストの結果ページまたはテストの詳細ページのいずれかから、Jiraに課題を作成できます。一般的なユーザーワークフローは、失敗したmablテストの結果を分析し、Jiraで課題を作成して、開発チームがレビューして解決する必要があるアプリケーションまたはその環境の課題に関する詳細を把握することです。

テスト結果ページからJira課題を作成すると、mablによって、以下のアーティファクトを含むテスト診断データが自動的に添付されます。

  • スクリーンショット
  • ネットワークアクティビティのHARファイル
  • DOMスナップショット
  • Chromeパフォーマンストレース (テスト実行がChromeで行われた場合)
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テスト結果ページからJira課題を作成。

すべてのJira課題は、mablでは「pending」ステータスで作成されます。このステータスは、Jira側のmablプラグインが、課題をまだJiraインスタンスと同期していないことを示します。課題は、mablプラグインによって同期された後にのみ、Jiraで利用可能になります。これにより、mablの課題ステータスも更新されるため、「pending」ではなくなります。同期は約1分に1回行われます。
mablで作成されたすべてのJira課題は、該当する場合、mablテストとそれぞれのテスト実行およびプランに関連付けられます。

mablでのJira課題の管理

mablワークスペースのすべてのユーザーは、mablから作成されたJira課題に関する情報を、2つの異なる場所で確認することができます。

  • テスト結果ページのヘッダー
  • テスト詳細ページ > [Issues] タブ
  • [Tests] ページ > [Issues] タブ

特定のテスト実行に関連するJira課題がmablに表示されるため、テストログをレビューするユーザーは、Jiraにすでに取り込まれている課題を簡単に確認でき、必要に応じて新しい課題を作成できます。

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特定のテスト実行にリンクされたJira課題。

ユーザーは、mablのテストの詳細ページの [Issues] タブから、テストに関連付けられたすべてのJira課題のステータスを追跡できます。そのテストのさまざまな実行にリンクされた課題も、その画面に表示されます。課題IDをクリックすると、Jiraで課題の詳細が表示されます。

Jiraでのmablからの課題のレビュー

Jiraユーザーがmablから作成された課題を開くと、mablパネル内で、関連付けられたテスト、プラン、最新のテスト結果を簡単に確認できます。これらの項目はmablアプリケーションへのディープリンクであるため、ユーザーがクリックすると、mablで詳細が表示されます。

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mablテストデータ (スクリーンショット、DOMスナップショット、HARファイルなど) の表示と、テスト実行とJira課題のリンク。

課題に取り組み始めたソフトウェア開発者は、テスト実行の最新のスクリーンショットやDOMスナップショットなど、mablから添付された診断データをすぐに確認できます。さらに開発者は、mabl CLI を使用してローカル開発環境でテストを実行し、アプリケーションを問題のある状態にすばやく移行して、すべてローカルで利用可能なデバッグツールを活用することで、課題の再現にかかる時間を大幅に短縮することができます。


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